歴史のオマケ:26

狛犬/10

人生の無常を語らせたら彼の右に出る者はいないとまで言われた吉田兼好の
有名な「徒然草」に狛犬の話(236段)が出てくる。その話はこうだ
「丹波の出雲大神宮にあるお坊さんがとある神社にお参りした時のこと、
通常狛犬というのは右と左の犬が顔を向き合っているのが普通だが、
そこにあった狛犬は互いに背中を向けあって座っていた。お坊さんはそれを見て
何かありがたい理由があってのことだろうと考えて非常に感動する。
一緒に来ていた人達にもそう説明してハラハラと涙まで流した。
ついには神社の神官をつかまえて背中向きに座っている理由を聞き出そうとした。

しかし神官の話はまるで違って、その狛犬は近所の子供のいつもの悪戯で
普段は顔を向き合っているのをひっくり返したのだということ。
そして神官はさっさと狛犬の位置を顔が向き合うように元の位置に戻してしまう」
とこんな風。当然お坊さんの面目は丸潰れ。高僧、高僧と周りの人からチ
ヤホヤされてボケたのか、偉そうなこといっても単なるしたり顔の
愚かなジーさんだったというこの話は単純に笑えるし、知識人に対する兼好の痛烈な皮肉が
よく表現されている。私もこんなジーさんにならないように気を付けなければいけない。
自戒の念を込めて皆さんも夢ゆめ忘れることのないように。
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写真1:ありがた味もナニモあったもんじゃない最近の狛犬。
これだったらいない方がましなんだけどな。
(昭和区伊勝神社
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写真2:今年最初の狛犬が砂田橋近くのコレ。
ワザワザ写真に撮るような狛犬でもないかな。
(北区大幸八幡社:大正6年奉納)
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写真3:この寺には堂々とお稲荷さんがあったり、
狛犬がいたりと何か摩訶不思議な寺だ。
(中区万松寺)
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写真4:何も有難がって載せたんじゃないことを断っておく。
下の方に彫ってある巾着が可愛かったのでつい載せたまで。
(中区福生院
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写真5:崩壊の秒読みが始まっている狛犬。
あとどれくらいここにいられるのか心配だ。
(港区築地神社
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写真6:本殿横の弊社に祀ってあったミニチュアの狛犬。
小さいからといってアナドってはいけない。
(中区若宮八幡社
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写真7:この狛犬の発見により現存する名古屋最古の狛犬が
1年ほど遡ったことになる。記念の狛犬だ。
(中区桜天神社:明治35年奉納)
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by TOMHANA193 | 2010-03-02 10:45


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