街の片隅に今でも残っている神社仏閣を見て回っていると、歴史的に見て 「この狛犬は何だな、一応写真でも撮っておくか」と食指が動かされるものに お目にかかることがある。しかしコチコチの歴史的文化人でない私にとっては、 そんなものよりもどっちか言うと街のアチコチにタムロしている他人行儀の野良猫の方に 何だか興味の鉾先が向く。「庶民の味方である神社とオタカク停まった寺院とでは 野良猫はどっちが好きなのか?」という、普通の人にとっては「そんなことど〜うでもいい」 と思えるトッピョーシもない愚問に長年地道に観察してきた私としては 胸をはって答えることができる。それはどう見ても、どう考えても 神社の方に軍配が上がるんだな。 そもそも野良猫は自由な出入りを阻むような四方を塀に囲まれた家が嫌いだ。 そして、身の危険を音と匂いから嗅ぎ取る野良猫としては線香臭い家が大嫌いなのだ。 そしてエサを探して街をホッツキ歩く腹ペコ野良猫としては思わぬところで いただいた御馳走の味(稲荷神社に置いてあるたかがアゲなんだが、 腹ペコ野良猫としては御馳走に思えてくる)が忘れられない。という訳で 野良猫と神社は切っても切れない赤い糸でしっかり結ばれているのだ。 それを実証するかのように神社へ巡礼に行くと思わぬところで野良猫達と はち合わせすることがある。それに比べて寺院の境内でリラックスして身繕いしている 野良猫に逢ったためしがない。
by tomhana193
| 2010-03-04 10:56
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人生の御負け
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